こんにちは。
秋が近づいてきましたね。
今回の記事は
- 「生さんま」が旬と言われる「本当の時期」はいつなのか?
- また近年「近隣外国」の乱獲が問題とされている「漁獲背景」に関する事実。
- 「旬の生サンマ」を美味しく食べる為の「サンマと相性のいいスパイスや薬味」は何か?
- 旬の生サンマを「刺身」で食べる時の注意点。
等に付いて書いていこうと思います。
秋刀魚は旬の時期があるにも拘らず、なぜ通年通して市場で流通しているかご存知ですか?
理由は簡単!
冷凍技術が発達しているからです^^
と言う事は?
市場で売られている「旬を越した秋刀魚」は殆ど冷凍なの?
と言う疑問が湧いてきますよね?
それについては「そんな事は無い」と言うのが答えです。
旬のさんまでも冷凍したものは流通しています。
Contents
「秋さんま」本当の旬の時期はいつ?
9~10月の約1か月間で水揚げされたものが「旬の生さんま」と呼ばれています。
- 初めは北海道以北で漁獲されたものが8月後半から水揚げされ始め、
9月に入って三陸で水揚げされ始めます。 - 北海道、三陸での漁獲は10月半ば辺りまで行われ、
これが8月末から順次10月にかけて店頭に並びます。
水揚げされ始めは価格も高く、1匹500~600円する場合もありますが、
漁獲量が安定すると値下がりし始めます。
秋サンマも安定してくると1匹300~400円位まで値下がりし、
そうこうしながら徐々に旬を過ぎた11月頃の秋刀魚は1匹100~150円の値段で収まる感じになります。
秋刀魚は「北海道より北」から徐々に三陸を通って南下していきます。
三陸沖は親潮と黒潮がぶつかる「餌が豊富な漁場」です。
この辺りで獲れたサンマはサイズも大きく、脂の乗りも良いと言うわけです。
逆に10月中旬過ぎから11月に「三陸沖より南」で水揚げされたものは、
脂の乗りも減りサイズも小さくなってきます。
これらの油の乗りが少ない小さめの秋刀魚は、
加工品に適しているので干物や冷凍サンマにされます。
要約すると?
秋さんま・生サンマと呼ばれるもので、一番油の乗りが良くサイズの大きいものは…
9月~10月中旬の約1か月強の間に出回る、北海道産・三陸産の秋刀魚の事を言います。
旬の生サンマが食べたい場合は、この時期が近付いてきたら鮮魚売り場をチェックしてみて下さい。
美味しい秋刀魚の見分け方は?
鮮度のいいサンマは「口先がほんのり黄色い」と言われています。
なのですが、業者の方に言わせると?
「旬の時期に産地で水揚された生サンマは、口先の色では味には大差は無い」そうです。
「美味しい時期には、どれを食べても美味しいんだよ!」
と言いたいのだと思います。
他には「目が濁っていないもの」とか「体があまり曲がらずにピンと立ち上がるもの」が、
鮮度が良く美味しいと言われています。
「死んだ魚の目」とかよく言いますが、どの魚でも濁った眼をしたものは鮮度が良くないですね^^
一般的に青魚やサンマは体に良いって言われます。
実際どうなんでしょうか?
サンマは栄養が豊富で体に良いのは本当?
本当です^^
具体的には…
サンマには、血液の流れを良くするといわれるエイコサペンタエン酸が含まれており、脳梗塞・心筋梗塞などの病気を予防する効果があるとされている。
また、ドコサヘキサエン酸も豊富に含まれており、体内の悪玉コレステロール(LDL)を減らす作用、脳細胞を活発化させ、頭の回転を良くする効果もあるとされている。
引用:wikipediaより「サンマ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%9E
10年近く前にヒットして、マーケットの魚売り場で聞かない事は無かった思います。
正に、この歌の通り「頭が良くなる~」なんでしょうね。
他に悪玉コレステロールを減らし脳梗塞・心筋梗塞等の病気を予防するので、血液も綺麗になるイメージで良いですね。
お店で買う時に「値段に幅が有るのは何でだろう?」
と、思ったことありませんか?
値段に幅が有るのは何故?
お店やスーパーなどで秋刀魚を買うときに・・・
「同じサンマなのに何で値段が違うんだろう?」
「漁獲量が少ないから?」
「未だ出始めだから?」
みたいな経験はありませんか?
サンマはその年の大きさにもよりますが、「特大・大・中」のサイズに分けられます。
そして、それぞれのサイズごとに価格付けされ流通します。
なので、同じ秋刀魚でも値段に幅が出たりするんです。
昔は「サンマは足が付きやすい」とよく言われ、刺身で食べられるのは産地の近くの料理屋さんくらいでした。
近年「サンマのお刺身」がスーパーや居酒屋など何処でも見られるようになったのは、
冷凍手段と配送の流通過程が格段に進歩したからです。
そんなサンマですが、ここ数年はは漁獲量が減ってしまい、高値が予想される「高級魚」になりつつあります。
秋刀魚の漁獲背景
スポンサーリンク7月の15日に北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合が閉幕しました。
この会合では日本、中国、アメリカ、ロシアなど八カ国が集まり、北太平洋の公海の漁獲規制について話し合います。
札幌市内で開かれていた北太平洋漁業委員会(NPFC)の年次会合は15日、閉幕した。日本が提案した国・地域ごとのサンマの漁獲枠新設については、中国や韓国、ロシアが時期尚早だとして反対し、合意できなかった。来年の会合で改めて協議する。日本政府は中国や台湾による乱獲が日本近海のサンマ不漁の一因とみており、防止策を早期に構築できなければ、サンマの高値が続く可能性がある。
引用:時事通信
やはり秋刀魚の高値は続きそうです(汗)
ここ数年、中国・台湾の乱獲のせいでサンマが激減しているという報道を良く耳にします。
秋刀魚の漁獲背景について詳しく書かれた資料があるので、気になる方は目を通してみて下さい。台湾・中国のせいだけではなかったサンマ不漁のワケ「水産研究・教育機構」
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 東北区水産研究所 資源環境部
少し難しい内容ですが実際には「乱獲そのものが原因」ではなく、
「日本近海へ泳いでくる量そのものが減っている」と言う事です。
・「他のルート」に散ってしまったのか?
・「サンマの量」そのものが少なくなっているのか?
サンマは食材として扱われますが、生き物である以上は生態系を維持していかなければ存続できません。
魚の生息地域が変わったり、回遊するルートが変わると言う事は、少なからず環境破壊や温暖化が関係しています。
さらに、カネ目当ての人間のエゴで乱獲を続ければ、何れ絶滅危惧種になり秋の味覚どころではなくなります。
そんなサンマですが、今のところは「秋の味覚」として人気の魚です。
秋の味覚「サンマ」の食べ方8選は?
1:塩焼き
2:刺身
3:照り焼き
4:竜田揚げ
5:押し寿司
6:梅煮
7:香草焼き
8:パスタ
一般的に人気のメニューです。
「シンプルな調理法に少しのアクセント」を加えた料理が、素材の味を一番楽しめます。
旬のレシピは紹介しないの?
脂の乗りが良い今の時期にだけ本当に楽しめる、
「塩焼き」のレシピをご紹介します。
ただの塩焼き?
と、侮ることなかれ^^
以前にNHKの「試してガッテン」でも紹介されていました。
【材料】
- さんま(好きなだけ)
- 塩 適量
- 10倍に薄めた「みりん」
【焼き方】
- サンマに薄めた「みりん」をハケで塗る。
- 適量の塩を振ります。
- グリルで片面4~5分、出来るだけ火に近い所で焼きます。
(両面焼きグリルは7分) - 焼けたらお皿に移して、1~2分予熱を通します。
完成です^^
みりんに含まれる糖分が加熱された時に起こす反応で、
焼き目が早くつくのがポイントです。
これをアミノカルボニル反応と言います。
普通にサンマを焼く時には、綺麗に焼き目が付く迄に14~15分位かかります。
長時間、火にかけたせいでサンマの脂が必要以上に落ちて、
パサパサになってしまった経験はありませんか?
この方法ですと、10分くらいで出来るので、
かなりジューシーな仕上がりになります。
時期や気温で焼き加減は異なりますので、
調節しながらお試しくださいね^^
サバとかにも応用できそうですね!
サバはサンマよりも肉厚ですので、
焼き時間を調整すれば応用できますね。
参考記事
サンマによく合うスパイスは?
でも、和食だし、サンマだから・・・
スパイスやハーブって言ってもねぇ~
そんなあなたにこそ読んでもらいたい記事はこちら。
”食べ方5選”で使われるのは「つま」としての大根や「薬味」としての大根おろし、
サッパリしたアクセントの果実のしぼり汁(スダチやカボス、ライムやレモン)、臭み抜きの「ショウガ」です。
果実のしぼり汁
脂が乗った秋刀魚をサッパリと食せる。
果実のしぼり汁は「スパイスの定義」から言うと外れてしまうので、
スパイスともハーブとも言えません。
ですが・・・
料理に風味やアクセントを加える意味では立派に「スパイス・ハーブ」として解釈できます。
個人的には塩焼きにはカボスで刺身にはスダチを合わせるのが好きです。
色々と変えてみるのも楽しいですよ^^
スパイスやハーブの定義を知りたい方はこちらの記事も読んでみて下さいね。
スパイス、ハーブ、香辛料!沢山の種類があるけど、どう違うの?
大根
おろしたり・千切りのツマにしたりと、刺身や塩焼きには欠かせません。
サンマは餌を食べてから排出するまでの時間が短いので内臓に癖のあるエグミが少なく、「わた」(内臓)も好んで食されます。
秋刀魚の「わた」が苦手な方は大根おろしに醤油とカボスなど数滴たらして、絡めて食べてみて下さい。
驚くほどに臭みが無くなります。
ところで、大根って野菜ですよね?
根野菜、根菜とも言いますが、何だか凄く「スパイスに近い」感じがします。
大根の栄養や効能
大根はビタミンC・リン・カリウム、ジアスターゼを多く含みます。
このジアスターゼは消化促進効果が有るので、ダイエットにも効果的と言われています。
また、辛味大根は香辛料としても使われます。
脂がのった美味しいサンマも塩焼きだけで食べていると半分食べた頃には飽きてしまいます。
下ろし大根でサッパリするとともに、消化促進でもたれない。
普段何気なく食べている大根おろしですが、この組み合わせを考えた人は天才ですね^^
ショウガ
ショウガは本当に万能なスパイスです。
8選の中の「2~6」では欠かす事が出来ません。
ショウガについて詳しく知りたい方はこちらです。
なぜ食欲が無い時は生姜を食べるの?保存が効くショウガの効果とは?
サンマを「生もしくは生に近い状態」で食べる場合に気を付けたい事
最近ではサンマのお刺身も手軽に味わえるようになりました。
なので、食中毒や寄生虫には最大限に気を付けたいですね。
せっかくの美味しい食事が台無しになってしまいます。
サンマの内臓には小さい赤いミミズのような虫が含まれていることがあります。
これはラジノリンクス という名の寄生虫なのですが、人体に寄生することはなく、無害です。
取り除けば問題ありません。
気にすべきは「アニサキス」と言う寄生虫です。
必ずいるとは言えませんが、内臓付近に寄生している場合が有ります。
アニサキスは目視できますが、透明なひも状の寄生虫ですので見逃す事も有ります。
内臓やそれに近い部分は火を通して食べる事をオススメします。
アニサキスによる食中毒とは?
アニサキスによる食中毒は2通りあります。
1)胃アニサキス症:食後2〜8時間後に発症。
胃アニサキス症の主な症状は、激しい腹痛・悪心・嘔吐
2)腸アニサキス症:食後10時間以上が経過してから発症。
腸アニサキス症の主な症状は、激しい腹痛・腹膜炎症状
何れのケースでも、食中毒が疑われる場合には速やかに医療機関で受診して下さい。
安全に食べる為には?
あまりビクビクすると美味しさも半減してしまいますよね?
食中毒予防について3つお伝えします。
1:新鮮な魚を購入したら、速やかに内蔵を取り除いて下さい。
調味料や香辛料では寄生虫の幼虫は死滅しません。
生の内臓は食べないようにして下さいね。
魚の鮮度が落ちると内臓だけでなく体の方まで進出してくるようです。
2:アニサキスの幼虫は熱に弱いです。
60℃の加熱で数秒、70℃では瞬時に死滅します。
きちんと加熱して食べる場合は安心です。
3:マイナス20℃で24時間以上冷凍すると死滅します。
販売前に冷凍処理していれば死滅するようです。
しかし、その場合でも内臓及びその付近は生で食べないで下さいね。
*アニサキスの幼虫は約1.0㎝位の透明な紐状の寄生虫です。
目の良い方であれば、目視で確認することもできると思います。
色々な魚やイカになどに寄生しますので珍しいものではありません。
出来るだけ「調理中や食卓に出す前」には、これらが付いて居ないか確認するようにして下さい。
確認する事で予防出来る場合もあります^^
まとめ
新感覚?もこみち流「ハーブと魚のグリル」とは?秋が旬の魚は何?
本当に「旬の生サンマ」を食べたい方。
9月~10月のタイミングが大事ですので、コマメに売り場をチェックする事をオススメします。
美味しいサンマの選び方は上の記事をよく読んでくださいね。
それと、サンマによく合うスパイスたちも忘れずに^^b
今年も漁獲量は減少傾向にあると言われています。
出来れば美味しい秋の味覚「秋刀魚」を食べたいです。